横紋筋融解症について

こんにちは南町薬局の金野です。

今回は横紋筋融解症についてのお話です。

横紋筋融解症は薬の副作用でも起こります。頻繁に起こるものではないですが、発症したまま放置すると危険です。

該当するお薬を服用されている方は是非ご参考にして下さい。

横紋筋融解症とは

横紋筋融解症とは、簡単に言うと筋肉が破壊される病態です。

横紋筋とは筋肉の一種で、筋肉の繊維が横方向のしま模様に見えるためそう名付けられました。

横紋筋には心臓を動かす心筋、体を動かす骨格筋の2種類があります。

そして、横紋筋融解症は主に骨格筋に起こります。

横紋筋融解症の症状

体を動かす筋肉が破壊されるとしびれや痛み、だるさなどを生じます。また、筋細胞内のミオグロビンが尿に排泄されるため、尿が赤くなります。これをミオグロビン尿と呼びます。

ミオグロビンが腎臓に詰まると腎機能が傷害され腎機能低下を招くことがあるため注意が必要です。

横紋筋融解症を起こす薬

スタチン系と呼ばれるコレステロールの薬

例)ロスバスタチン、プラバスタチンなど

フィブラート系と呼ばれる中性脂肪の薬

例)フェノフィブラート、ベザフィブラートなど

抗生物質

例)レボフロキサシン、セフカペン、クラリスロマイシンなど

血圧の薬

例) カンデサルタン、ロサルタンなど

抗精神病薬

例)オランザピン、リスペリドンなど

抗てんかん薬

例) バルプロ酸ナトリウムなど

他にもたくさんの薬で報告されています。因果関係が不明なものも多いためです。この中で最も多く報告されているのがコレステロールの薬です。

コレステロールの薬は他の薬と一緒に飲んでいる方も多いです。特にコレステロールと中性脂肪の薬を一緒に飲んでいる場合は、発症頻度が上昇すると言われているので注意が必要です。

横紋筋融解症を起こしやすい状態

災害などで瓦礫の下敷きになったとき

筋肉が長時間圧迫されたとき

熱中症、脱水

過度の運動

過度のアルコール摂取など

横紋筋融解症は筋肉が壊れたときに起こります。

脱水やアルコールも筋肉が破壊される原因となるので注意しましょう。

横紋筋融解症を疑ったら

実際薬を飲んで何かおかしいと感じたら、

その薬を中止して下さい。

筋毒性には個人差がありますので、重症化する場合もあります。心配なときはかかりつけの病院を受診しましょう。

まとめ

横紋筋融解症は、頻繁に起こる副作用ではありませんが、注意が必要です。

リスクのある薬を複数飲まれていたり、ご心配なことがございましたら、是非ご相談ください。

南町薬局では健康相談も承っております。お気軽にご相談ください。

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